読書ノート「アイディアのレッスン」

書籍情報
title: アイディアのレッスン
author: 外山滋比古
publisher: ちくま文庫
アイディアの基本
- アイディアとは生活的でいっそう軽い新しい考えのこと
- 発見や発明のもとになる
- アメリカは30年前からコンピュータのできない創造性に重きを置く教育
まずは考える
- 学校は知ることを目的とする、記憶型思考
- 日本人の英語の口癖“I think…”
- 日本人はコピーキャットと呼ばれる
- コンピュータという記憶の怪物
- アイディアには子供のような頭
工夫して思いつく
- 工夫する、問題解決の良い方法、手段を探す、色々と試みる
- 工夫は努力と成果が比例しない
- シェイクスピア「思いのように迅速に」
価値ある考えとは
- 日本人はものにこだわり、ものにありがたみを感じる、無形の価値には鈍感
- 病院の診察や弁護士への相談料が良い例
- 情報も経済的価値はある
- 菊池寛の『文藝春秋』は巻頭にエッセイ、これまでの雑誌の巻頭論文を一新するスタイル、座談会記事の創設
アイディアを生むwant
- 偶然に左右されるアイディアの生涯
- 必要は発明の母なり(Necessity is the mother of invention)、を少し変えてwantは発明の母なりとする
- want: 欲求、欠乏、必要
「プロ的アイディア」と「アマ的アイディア」
- 実際的目的を持って生まれた、実際的な仕事になる「プロ的アイディア」
- 企画部とかがそれにあたる
- アイディアのためのアイディアを求める「アマ的アイディア」
- 実利的な利益を目指すことなしにただ新しいこと、物を考え作り上げることを喜ぶ
至る所に隠れているアイディア
- 命名は立派なアイディア、綽名も然り
- 賭け事好きのサンドイッチ伯爵(イギリス)がゲームを中断せずに食事、いまのサンドイッチ
- 主婦が買い物に出かけて食事を頭の中で思い浮かべるのもアイディア
- チグハグはアイディアの乏しい証拠
ユーモア・冗談
- ユーモアはアイディアで成立し、アイディアで面白くなる
- 事実だけ、知識だけだと面白くもおかしくもない
- 純粋で直線的、物事に囚われがちな人はユーモアのセンスを欠くことが多い
- 自由で、囚われない、面白さを追求する精神が必要
アイディアはところを選ぶ
- 机に向かうより歩くとき、ゆうやかな坂道でとか言う人
- 当面の問題と縁のない本を読むこととか言う人
- 転地の効果、芭蕉の奥の細道
- 考えようによっては散歩も転地
いつ、どこから?
- 他のことをしているとき
- モーツァルトは玉突き中に「魔笛」のアイディア
- ウィリアム・ハミルトンは散歩中に数学の発見、化学者のケクレはロンドンバスの二階に乗ってる時に新しい理論
- 逆にアイディアを待ち受ける
- アルキメデスは入浴中に比重の原理「ユーリーカ」
- 関心を広くしなければならない
- 文案を寝るのに適した場所、三上→馬上、枕上、厠上、現代で言うと通勤電車の中、寝てるとき、トイレの中
- 三中→夢中、散歩中、入浴中
浮かんだらメモ
- 一度逃すと次はない
- 要点だけ、絶えずとれる状況にしとく
- 半分眠っているような時間はアイディアの好む時間
- メモを見返し、整理することが肝要
アイディア作りには忘却が必要
- 頭を掃除しないとアイディアはやってこない
- 忘れる頭は発想には良い頭、ものに囚われない発想
- 眠りが最も効果的な頭の掃除
- ちょっとした疲労にはコーヒー・ブレイク
- 夢中になることも大切、畑違いの人と夢中で交流
- 緊張と弛緩から創造が生まれる
アイディア作りは休むに似たり
- 真似たくなるのなら、人のものを見たりしない
- 読書を途中で止める、人の考えを自分の考えたことのように思い出すと危ない
- ある程度考えたら休むこと
アイディアは誤りの中から
- 誤りはクリエイティブ
- フレミング博士のペニシリン、使用済みのブドウ球菌の培地に青カビが混入、カビの周りだけ繁殖が止まっていたことからペニシリンが
- 理屈に合わないからと頭から否定しないこと
- 常識を疑う謙虚さ
アイディアの作り方
以下、『思考の整理学』との重複があるので雑にまとめます。
- ブレインストーミング
課題、問題を設定し各々が解決の方法を考えだす。誰がどんなことを言っても水を差さない。アイディアは臆病で自信欠如なものだから。聞き上手・褒め上手が求められる。
- 延長線・慣性の法則
「その先」を考える、例えば、化学の物質の最小単位とされる原子、この先を考える。延長線的想像力の知的生産。 思考の持続を利用する、寂しさは「感情の残像」
- セレンディピティ
- 発酵させる
- カクテルにする
- たとえる
- 結合させる
無関係なもの、触媒を作用させる。
- 類推する
アナロジーをあてはめる、比例式の例。
- バリエーションを作る
自分の考えをよその、前からある他の考えを背景にして作り出すと借りた考えと一緒になって全体がまとまり、着想に。
- 入れ替える
主客を入れ替えることで注目外の考えを前面に押し出した新しいアイデアに。